B土俵充実化戦略の具体策

「地方ほのぼの新聞」の「市民目線の新しい考え方」は如何でしたでしょうか。政治が衆議院と参議院の区別をつけないまま、多くの議員を我々の税金で抱えていても、実りのある議論がなされていない今、「地方ほのぼの新聞」のこの考え方は、混沌とした社会を良い方向に導いていくための一つの方向ではないかと思います。また、この考え方を実際に実践しているNPO法人C&Cクラブの成功例からして、この考え方は実現性もかなりあると思われます。そこで更に多くの市民に、この考え方をご理解して戴き、この混沌とした日本社会を市民の手で整理し、A土俵の中で窮屈な思いをしているB土俵を徐々に大きくし、A土俵とB土俵のバランスをよくしていきたいと「地方ほのぼの新聞」は考えました。この時、NPO法人C&Cクラブが、ボランティアで行っている生涯学習は大変参考になります。そこで以下、生涯学習を具体例として、B土俵充実化戦略の具体策を纏めてみたいと思います。

生涯学習は現在のA土俵上で企業などが利益を追求して行っている場合もありますが、ここではB土俵上でボランティアとして行っている生涯学習について記します。

1. B土俵における生涯学習の問題点

  1. 生涯学習を行う場合、会場を確保するのが大変です。特に運動系などで公民館などの大ホールを利用したい場合は特に苦労します。インターネットによる抽選で決める自治体が多いと思われますが、一つの種目には一つのIDコードという規則があるにも関わらず、IDコードを不正に何枚も発行しているサークルが多いようです。
  2. 生涯学習は、自治体も生涯学習センターや生涯大学などの名称をつけ、従来の流れの中で惰性的に、いやむしろ介護予防とか称して積極的に行っている場合が多いようです。しかし自治体のこの惰性と頑張りが、市民を受け身にさせ、市民が公のサービスを待つという行政依存型の市民をつくっているような気がします。
  3. 生涯学習は、指定管理者制度によって行政から委託された指定管理者も自主事業という形で実施していますが、優先的な会場確保や広報誌への優先的な掲載などで民間の生涯学習活動を結果的に抑制しているケースも多いようです。指定管理者が公募もせずに、勝手にインストラクターを決めているケースも多く、民間と行政のお面を都合よく使い分けていることに問題があると思います。

2. B土俵における生涯学習の考え方と具体策

  1. B土俵の生涯学習は、市民が自らの興味や能力を知るためのものであり、公がこの財政難の折に公費を使ってまでもして行うものではなく、民間が知恵を出して行うものであると「地方ほのぼの新聞」は考えております。
  2. 生涯学習において会場確保や会費の徴収などをしてサークルを纏めているコーデイネーターは、人間の能力の一つである取り纏め能力を磨く第一歩になると思います。サークルの中には、専門能力を磨くインストラクターが主導権を握っているサークルもあるようですが、コーデイネーターが主導権を握るのが基本であると思います。
  3. B土俵における生涯学習の各サークルはバラバラに活動しているようです。しかしバラバラに活動していては、自治体が公費を使って行っている生涯学習にはかないません。そこで各地域において、このようなバラバラ状態の各サークルを心あるコーデイネータが可能な範囲で纏め、取り纏め能力を更に磨きます。こうして出来た幾つかのサークルの集合体を「地方ほのぼの新聞」は生涯学習連合体と称することにしました。するとこの生涯学習連合体を纏めるリーダー(コーデイネーターの一人)は、少々大袈裟かもしれませんが、幕末に長州と薩摩を仲介した坂本龍馬を小さくした市民のようです。しかしインターネットが普及してきた今日、偉大な坂本龍馬は必要ありません。各地域で、各地域に合った方法で活躍する小さな坂本龍馬(小龍馬)で十分です。
  4. B土俵の生涯学習の各サークルは、A土俵の企業に例えますと、○○課に相当するでしょう。また生涯学習連合体は××会社のようなものです。すると各サークルのコーデイネーターは○○課長であり、小龍馬は××社長に相当すると思います。B土俵の会社は、社長と課長と社員だけで構成されるシンプルとフラットを基本とする組織で、この組織が企業的な要素を取り入れれば、更に会社に似てきますが、ボランティアの精神は忘れてはならないと思います。
  5. こうして小龍馬が更に他の小龍馬達とコミュニテイーをつくり、市民目線の新しい考え方を抱いて積極的に活動すれば、それは、経営者団体の経団連や労働組合の連合のようになり、右でもない左でもない真に市民のための組織になると思います。
  6. 次に小龍馬がすることは、生涯学習連合体の中で、お互いにコミュニケーションを図るためのツールとして、各々の生涯学習連合体や各サークルに合ったSNSを探します。このSNSにより日程を確認し、サークル活動の写真を共有して楽しむなど、リアルの世界に加えてバーチャルの世界でもつながりを深めます。また生涯学習以外の介護などの生活に密着したアプリケーションをSNSに取り込み、B土俵用のSNSを使いながら充実させ、この繰り返しで市民のQOL(生活の質)向上SNSの機能向上を並行して進めていきます。
  7. 上記のような考え方が広がり、社会を良くしようとするムードが徐々に広がれば、B土俵はまさに戦国時代です。しかしこれは、A土俵の戦いと違い、市民のQOL(生活の質)向上のための戦いです。そこで、果たして、この戦国時代を制するのは誰でしょうか?大手メディア、地方メディア、介護事業者、教育事業者、大手IT企業、中小IT企業・・・。この戦いは日本のIT産業を飛躍的に向上させるでしょう。そして根本的な行財政改革につながるでしょう。更には、衆議院と参議院の区別も明確になるでしょう。

3.「地方ほのぼの新聞」というSNSを使った場合の具体策

数あるSNSの中の一つとして、モデルコミュニティーのNPO法人C&Cクラブが使っている「地方ほのぼの新聞」と称するSNSもあるため、このSNSを選んだ場合の具体策を以下に記します。

  • まず「地方ほのぼの新聞」というSNSシステムに個人登録して戴きます。既にサークルのコーディネーターになっている方は個人登録をしてSNSの中に入り、サークルを登録し、サークルの仲間をメンバーとして登録します。これからサークルをつくる方も同様にします。
  • 個人登録したコーディネーターは、事務局が用意したコーディネーターのためのコミュニティーに入り、コーディネーター会議をバーチャル上で適宜行います。また必要に応じてバーチャルリアリティーの考え方を生かし、適宜、リアルの世界にても実際に会って打ち合わせを行います。こうしてSNS内の日程管理や写真管理など「地方ほのぼの新聞」の機能を活用してサークル活動を円滑に進めます。
  • 気持ちに余裕が生じてきたならば、4~16サークル程度から成る生涯学習連合体をつくります。この方法としては、他のサークルと直接交渉する、または、同じサークルのメンバーに新しいサークルをつくってもらう、などの方法があります。
  • 更に余裕が出てきたならば、企業的な要素を生涯学習連合体の中に入れます。この方法としては、商店と連携する、小さな訪問介護事業所と連携する、メンバーの技術を生かすなどがあります。B土俵の企業的な要素として「地方ほのぼの新聞」がお勧めの事業は、福祉関係、教育関係、そして農業、漁業、林業などの一次産業です。
  • ここまできますと、事務局がバーチャル上に小龍馬コミュニティーを創設しますので、小龍馬はこのコミュニティーに入ります。そして小龍馬会議をバーチャル上で適宜行い、やがて、「地方ほのぼの新聞」という新聞形式のトップページにある「生活人語」(社説に相当)の執筆や地域別の広告収入などをモデルコミュニティーであるNPO法人C&Cクラブの独占から他の小龍馬に都道府県別に、若しくは、郵便番号別に移していきます。これはA土俵の地方分権化のようなものです。A土俵の地方分権はタテ構造のため複雑でありますが、ヨコ構造のB土俵ではこれが確実に出来るでしょう。
  • 小龍馬はバーチャル上で小龍馬会議をしながら物事を決めていく一方、重要な問題は定期的に、また臨時的に、リアルの世界にても会議を行い、B土俵の将来方向を決めます。するとこれが、参議院の考え方に通じる母体(通常国会、臨時国会)になるのではないかと「地方」ほのぼの新聞」は考えました。

B土俵充実化戦略の具体策は以上のとおりです。

「地方ほのぼの新聞」は難しいことに挑戦しております。しかし戦略とは10年、20年、いや、50年、100年と長い年月をかけて行うものです。そしてこの実行のためには、市民がお上意識を払拭し、自分達が社会の担い手であると強く意識することだと「地方ほのぼの新聞」は思っています。でなければ、日本は生きる道を失い、地球も滅びてしまうでしょう。グローバルな時代はそんな時代であると「地方ほのぼの新聞」は考えました。