地方ほのぼの新聞
生活人語
不定期更新

11月27日(水)の予定 他(雑感)

(1)本日のカルチャーはレクダンスです。

(2)生活人語を更新しました。難しい内容ですが、私がNPO法人を設立した動機などを
   シリーズで纏めておりますので、少しでもご理解して下されば幸いです。
   この「地方ほのぼの新聞」と称する独自SNSを始めた頃は、毎日、投稿しておりました
   が、やがて加齢と共に週に1回、そして随時と、投稿回数が減ってしまいました。
   しかし、まだ、こうして投稿できることに感謝しなければならないと思っています。HU
   

2024/11/27
トピック
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私が選ぶ政党と人(2)

 それではまず私の考え方を記そう。
 私は会社時代、某コンピューターメーカーのSEとして、販売管理や生産管理などのシステム開発を顧客先にて支援してきた。顧客のシステムを分析するといろいろある。現在のシステムを改良すればよいだけの場合もある。しかし問題点が多くあり過ぎ、また、将来の大きな発展を考え、全く新しいシステムを開発した方がよい場合もある。そこで、私が実際にサポートした事例ではないが、我々の生活を便利にしてくれたシステムを、新たに開発した事例を某経済誌から紹介したい。

 かつて運送会社の多くは、大口品も小口品も、基本的には、同じ物流システムで処理していたらしい。しかし大口品の黒字に対し、小口品は赤字であった。そこで新たな物流システムを構築し、小口品でも利益を出せるシステムづくりの必要性に迫られた。そしてこの課題に最初に成功したのが、クロネコヤマトの宅急便システムである。この新しいシステムに切り替える時、関係者は、注文書などの各種データを新旧両システムに入力し、テストを繰り返し、更には新旧システムを並行ラン(両システムを並行して稼働)させ、万全を期して本番を迎えたことだろう。私も自らの仕事で経験がある。

 さて、私は自らの考え方を説明するとき、ホワイトボードに二つの楕円形を描き、左側をA土俵と称し、右側をB土俵と称することにしている。そして二つの楕円形がダブっている部分をXとしている。このXは、A土俵でもありB土俵でもある部分である。そしてAB両土俵の特質を次のようにしている。
<A土俵の特質>
明治維新以来の古いタテ構造の行政システム、利益追求の企業が世界進出を目指す世界、バブルのお金が動く世界(インフレ)、競争社会、豊かさの物差しはGDPが中心、官僚主導、マズローの欲求説の第一(生理的欲求)と第二(安全欲求)を追求、国防や建造物などのハードウエア管理が主たる行政の仕事、ベースは自治会コミュニテイー、男の世界
<B土俵の特質>
インターネット時代に即したヨコ構造の行政システム、NPO法人などがコミュニテイーをつくり国内の雇用確保、実体経済に合ったお金が動く世界(デフレ)、共生社会、GDP以外の豊かさを追求、政治主導、マズローの欲求説の第三(集団欲求)第四(承認欲求)第五(自己実現)を追求、教育や福祉などのソフトウエア管理は民間の公共の仕事、出入り自由なコミュニテイーがベース、女の世界

 こうしてA土俵、B土俵の楕円形を描いたあと、私が次にホワイトボードに書くのは、10数年前に自民党の森内閣が発表した次の四項目からなるIT基本戦略である。

①高速通信網の構築 ②電子商取引の普及 ③人材の育成 ④電子政府の樹立

私がNPO法人を設立した頃だったろうか、当時、新聞でこの項目を見て、私は④の「電子政府の樹立」に強い関心を抱いた。インターネットを有効に活用し、これを追求していけば、社会は変ると思ったからだ。しかしこの時の、そして今もそうであるが、行政が考える電子政府は、行政が楽をするための単なる事務処理の一部のようにしか思えないのである。これにより、行政職員が大幅に削減されるのであれば、それはそれでよいが、どうもそうでもない。インターネットで住民票を取り寄せることができる、また税金を家で支払うことも出来るなどと、行政のインターネット利用の推進広告を見ても、我々は年に何回このようなシステムを使うことがあるのだろうか。また入力部分と出力部分をインターネットに変えただけで、その中間は従来の古いタテ構造のままで、行政が変るだろうか。住基ネットもそうである。同ネットのような上から我々市民を管理するための行政システムは、このグローバルな時代に、人の動きについていけないことは年金システムでも明らかである。こうして、無駄なシステムを動かすために、莫大な税金を使っているのである。要は、行政によるインターネットの利用は、インターネットをインターネットらしく使っておらず、真の電子政府になっていないと断言していい。

 そこで私が考える真の電子政府は次のようである。それは下から、つまり市民が自らつくりあげていく政府である。システムを開発する方法には、既述の運送会社の宅急便システムのように、最初から完成されたシステムの姿を描き、その部分、部分を開発し、最後に全体を統合し、テストをし、並行ランをし、本番とする方法の他に、もう一つの方法がある。それは核となる小さなシステムをつくり(パイロットシステム)、それを徐々に大きくしていく方法である。実際に、このようにして大きくなったのが、コンピューターOS(オペレーテイングシステム)のLinux(リナックス)で、多くの企業が採用している。OSは我々一般ユーザーがコンピューターを使い易いようにしてくれるソフトウエアであるが、Linuxはフインランドの学生が最初に核をつくり、それを全世界のIT技術者が協働で開発し続け、徐々に大きくなったものと聞く。そこで私の発想は、この方法をB土俵のシステム開発に応用すれば、真の電子政府は出来ると考えた。「そんなことは無理」と言われるかもしれない。しかし現実の法体系であるA土俵上で醸成し、時宜を得て、運送会社の宅急便システムのように緻密な移行計画によって、純粋なB土俵に移していくのである。この移行計画をたて、実際に行うのは優秀といわれる官僚がいい。このような真の電子政府を、利権を払拭した心あるメデイア、学者、政治家、著名人、そしてNPO法人などが力を合わせ、小さな核から徐々に大きくしていけば、決して夢ではない開発方法であると私は思う。このB土俵は、マズローの欲求説の自己実現という最高レベルの欲求を追求する世界であり、自己実現したくない市民など、日本にも世界にもいないからだ。これこそグローバルな時代の考え方ではないだろうか。

 では自己実現を容易にするためにはどうしたらいいのだろう。人は一人では生きていけない。仲間がいる。しかし仲間が多すぎると疎外感がある。だから小さなコミュニテイーがいい。小さなコミュニテイーならば、自らの存在が大きく、自らも積極的に動く動機が比較的強く生まれる。人は動けば、それだけ賢くなる。私はそう考えた。

 そしてこの考え方を広める手段はインターネットのSNSを考えた。ここでA土俵のSNSは、無料が一般的である。多くの会員を集め、広告収入を得るのがビジネスパターンであるからだ。しかしA土俵のSNSは広告収入に依存するため、企業の影響を受けやすく、その世界は、A土俵の特質に既述したとおりである。そこでB土俵のSNSは有料制がいい。会費は、税金若しくは介護保険の保険料のように考え、その収入で、それぞれの市民が介護保険に代わる、また年金に代わる新たな制度などを皆で考えるのである。こうして心ある市民がコミュニテイーをつくり、心あるコミュニテイーの知恵で、日本をそして世界をリードしていくのである。無料SNSのFacebookやTwitterなどは、世界で何億という会員がいるが、このSNSはその1%あれば十分過ぎる位十分と思う。この1%でB土俵に生きる99%の市民の自己実現を支援することになり、会費収入でシステムを徐々に拡充していくのだ。会員が増えれば、システムの拡充につながる。システムの拡充がされれば会員が増える。こうして好循環をつくれば、B土俵のシステムが大きくなり、A土俵は小さくなる。しかしA土俵の行政は、本来の仕事を従来にも増して真剣に行なわなければならない。中央道笹子トンネル事故などを起こしてはならない。耐震偽装も許されない。原発処理、被災地のハード支援もしっかり行なわなければならない。領土問題もそうだ。こうしてA土俵の行政は焦点を絞って仕事をして欲しい。こうしてA土俵とB土俵とのバランスをよくすることが、これからの日本の姿ではないだろうか。またこのような考え方で、B土俵における真の電子政府を各国にPRすれば、日本の評価は高まり、国際的な地位も向上する筈。つまりこのような道が、真の行政改革であり、真の財政再建策であり、A土俵を含む国家の防衛策であると私は思う。そしてこれは、日本の真の民主主義の確立であり、この民主主義こそ、核の脅威の中、日本の安全を確保する大きな武器であることを、私も含めて我々市民は肝に銘じたい。

 長い記事になってしまったため「私が選ぶ政党と人」の最終編(3)は数日後に致します。H.U

(本記事はfacebookの私のウオールにも掲載しました)

2012/12/13
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『作品集 美の恵み...

撮影場所:
2024/10/28