NPO法人C&Cクラブの考え方

C&Cクラブの理念は、豊かな社会づくり、つまり人間一人ひとりが持っている潜在能力を最大限に発揮出来る社会の実現を目指すことであり、具体的な考え方は下記の通りです。

(1)バーチャル・リアリティーのコミュニティー

現在は良くも悪くもインターネットの時代です。このインターネットは良い使い方をすれば多くの市民にとって大変便利です。しかし悪い使い方をすると犯罪を誘発し、青少年の教育に悪影響を及ぼすなどの弊害もあります。そこでC&Cクラブはバーチャルの世界とリアルの世界の接点、つまり徒歩や自転車、または車で30分以内の市民がコミュニティーをつくり、インターネットを有効に使ってQOL(生活の質)の向上を図ろうと考えております。

(2)目指すは三つの要素を有するコミュニティー

バーチャル・リアリティーのコミュニティーは現在も存在し、将来も創設されると思いますが、このコミュニティーの最終発展段階として三つの要素を持つことを理想としております。一つ目はコミュニティーの経済的自立を図るための企業的な要素です。二つ目は社会貢献としてのボランティア的要素です。三つ目は会員同士の助け合いとしての扶助的要素です。

(3)小さなコミュニティー

人は一人では生きていけません。そこでこのような欲求を満たすために仲間が必要となり、コミュニティーが生まれますが、大きなコミュニティーでは一人ひとりが埋没してしまい、自分の力を発揮することが出来ない場合が多いと思います。そこでC&Cクラブは50人以内の小さなコミュニティーにて自らの力を十分に発揮し、人間の欲求の一番高い欲求といわれております自己実現を図ろうとしております。米国の心理学者マズローは人間の欲求を次の5段階に分類しておりますのでご参考まで。
第五段階自己の能力生かす自己実現の欲求
第四段階仲間から認められたいという欲求
第三段階仲間を求める欲求
第二段階安全を求める欲求
第一段階生理的な欲求

(4)多様性のあるコミュニティーにて地方を活性化

人間一人ひとりはそれぞれ個性があり、その能力も実際に行動してみなければ判かりません。そこでこのような人間がつくる小さなコミュニティーもいろいろな性格を有するでしょう。すなわち多様性のあるコミュニティーになる筈ですが、このようなコミュニティーは既に日本全国に多く存在します。各都道府県の公民館サークルをはじめ、ボランティア団体、同窓会、親しい友達同士などです。このような小さなコミュニティーの中の1%、すなわち100団体の中の1団体が、単なる趣味や親睦の団体から企業的要素や扶助的要素を取り入れて税金もしっかり払うコミュニティーへと発展すれば、そのコミュニティーに所属する会員の自己実現は一層図られ、結果として地方活性化の一助になると考えております。これからの変革の時代は、大型船(大企業、役所)の馬力も必要ですが、各地域に密着した多様性のある小船(コミュニティー)の機動力も必要ではないでしょうか。

(5)競争社会と共生社会との調和にて豊かな社会づくり

(4)にて、これからの社会は大型船(大企業、役所)と小船(コミュニティー)が必要と書きましたが、これは技術力を有する企業を中心とした競争社会とNPO法人C&Cクラブのような私助、扶助、公助の原則(注)に従って活動するコミュニティーを中心とした共生社会との調和が必要ということであります。このときの企業とコミュニティーの企業的要素の違いであるが、企業は大資本を必要とする事業コミュニティーは大資本を必要としない事業に分けられると思います。C&Cクラブの企業的要素が訪問介護事業に限定しているのはこのためであります。

(注)私助、扶助、公助の原則:自らの努力、お互いの助け合い、そして公の制度の三つを調和させて進める福祉政策
このようにして小さな多様性のあるコミュニティーが全国各地で企業的要素のコミュニティービジネスを企業と調和しながら展開し、しかも各地域でボランティアをしながらお互いに助け合い税金もしっかり納めれば、誰もが自らの能力を充分に活かして人生を生き生きと生きられ、結果として歴代の政府が進めている小さな政府づくりにも貢献出来るのではないかとNPO法人C&Cクラブは考えております。

<参考小説>

インターネット小説「或る早期退職者の夢」